明日の果て
そうして、まざまざと蘇るジェティスが人を殺す光景。
目を背けてしまいたいが、それは脳裏にくっきりと焼き付いて剛を苦しめる。
闇のような4枚の翼が剛を飲み込んでいく。
あとに残されたのは、後悔の念と恐怖。
「剛」
「あっ、え?」
「何をしている。聞いていたか?」
「あ、ご、ごめん。最初からお願いします」
微かに震えている剛の手を見て、デイトリアは静かに立ち上がった。
「お茶にしよう。何がいい」