明日の果て
「あ、ああ。うん」

 なんなんだろう、この子供っぽさは。これでも絶対神なのか?

 剛の中にあった神様像が、随分と微妙な音を立てて崩れ去っていく。

そんな剛の気持ちを知ってか知らずか、マクバードは剛のアルバムを興味津々で眺めていた。

 他人のアルバムのどこがそんなに楽しいんだろう。

 恋人の昔の写真だってそんなに楽しいものじゃないのに。

「久しぶりにおまえの淹れた紅茶が飲みたいのだが、いいかね?」

「ん、解った」

「あ」

 立ち上がって神殿の中に消えていくデイトリアを、剛は名残惜しそうに見つめた。

 見知らぬ人(神)と2人きり……気まずい。

「ここに写っているのは母上かね?」

「あ、うん。そうだよ」
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