明日の果て
「疲れたろう、無理に理解する必要はない」

「確かに疲れたよ」

 ぐったりと肩を落とす姿にマクバードはクスッと笑みをこぼした。

 緊張してた剛は、自分がバカみたいに思えた。

 でも、これはきっと彼らだけなんだろう。

 神様2人といて、こんなに安心するなんてどう考えたっておかしい。

 そのとき──マクバードが何かに反応した。

 立ち上がり、空を仰ぐその目は険しい。

「どうした」

「剛を連れて神殿に戻れ」

「マクバード様、また奴が謁見の申し出に来ました」

 剛が怪訝な表情を浮かべると、また見慣れない人物が現れた。
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