明日の果て
 尖った耳と緑がかった金髪に、すらりとした体型の男だ。

 腰には2本の剣が提げられている。

「以前から頻繁にコンタクトを求める神がいてな。どうも質の良い者ではなさそうなのだ。どうやら業を煮やしたらしい」

 剛は、そう発したマクバードの目を見て一瞬、ゾクリとした。

 その姿はまさに威厳に満ち、何者をも許さない存在感を放っていた。

 神殿のなかに消えていくマクバードの背中を見送り、デイトリアは自分の神殿に剛を案内した。

 少し歩くと、マクバードの神殿よりも少し小さめの神殿が目の前にそびえる。
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