Blue sky ~ 記憶 ~
入ってきたのは二人組の女の客だった。
 
 
 
「…お…お帰りなさいませ、お嬢様!」
 
 
 
…言った、俺は言ったぞ!
 
 
もう恥じなんか捨ててしまえ!
 
 
 
「ぷっ…、かわいいわね。」
 
 
 
…今、絶対に笑ったよな……?
 
 
今すぐ帰りたい…。
 
 
スカートは短すぎるし、この時期にこの格好は寒い!
 
 
でもあと数時間の我慢だ…!
 
 
ガラッ…
 
 
今度は……男だ…。
 
 
 
「お帰りなさいませ、ご主人様!」
 
 
 
「…君……かわいいね。」
 
 
そう言って、いかにも秋葉系の男が俺に近づいて来た。
 
 
「…あの……何っスか?」
 
 
俺は後ずさりをしながら聞いた。
 
 
「ぼ…僕の彼女にならないか?」
 
 
 
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