Blue sky ~ 記憶 ~
「おはよう、是奇君!」
 
「よう、神倉。」
 
 
「お、おぅ。」
 
 
転校して二日目の朝、教室に入るといろんな人から声を掛けられた。
 
 
「…あれが噂の転校生!?」
 
「やばっ、超かっこぃいんだけど!」
 
「あたしのタイプ!」
 
 
 
違うクラスからも俺を…転校生を一目見ようと、教室の周りに来ていた。
 
 
 
…タイプとか言われてもねぇ。
 
 
別に言われて悪い気はしないけど。
 
 
まぁ…自分をかっこいいだなんて、今まで一度も思ったことねぇけど。
 
 
 
「そこ邪魔。通れないんだけど。」
 
 
華音が教室の前に群がっている奴等に向かって言った。
 
 
「…く黒川さん……あっ…ごめんなさいっ…!」
 
 
一斉に女子が華音のために道をあける。
 
 
 
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