Blue sky ～ 記憶 ～

「…もう二度と……？」
　
　
　
「そうよ……私は陸上だけが生き甲斐だったのに…。」
　
　
高橋は眉間にしわをよせた。
　
　
「華音のせいで…私の夢は奪われたの！」
　
　
　
……一体、華音は何者なんだ。
　
　
華音はやっぱり物語と同じく、人を不幸にする存在なのか？
　
　
　
「神倉是奇、華音は普通の人間じゃないわ。あの娘は呪われている。」
　
　
　
…呪われている……。
　
　
前に華音が自分でそう言っていた。
　
　
やっぱり本当の話だったのか…。
　
　
　
「それでも俺は……華音を見放したりしない。呪いだか何だか知らねぇが、そんなものに負けねぇよ！」