Blue sky ~ 記憶 ~
「健康に気を付けるのだよ。」
 
 
 
「あぁ…ばあちゃんもな。」
 
 
 
「……ぐすっ………。」
 
 
ばあちゃんのすすり泣く声が少し聞こえた。
 
 
「…あのなぁ、ばあちゃん……俺帰るの明日なんだけど。」
 
 
 
何か雰囲気に流されて忘れていたが、別に今日帰る訳じゃない。
 
 
なのにばあちゃんは泣いている。
 
 
 
「…今日も明日も変わらんよ。是奇が居なくなると寂しくなるのー。」
 
 
 
「俺が帰っても元気にやれよ。」
 
 
俺は元気に、雰囲気を明るくするために言った。
 
 
「分かっとる。ばあちゃんはいつでも元気だけが取り柄じゃ。」
 
 
ばあちゃんは笑顔で言った。
 
 
 
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