Blue sky ~ 記憶 ~
…今『スカッ』っていったよな……?
 
 
俺は華音を見た。
 
 
 
華音の前には、さっき蹴るはずだったボールが転がっている。
 
 
 
「…いや、これは決してすかした訳ではない。」
 
 
 
「…………。」
 
 
正直言って、今の場面ですかすとは予想していなかった。
 
 
…華音は否定しているものの、あれは完璧すかしたんだよな。
 
 
 
「神倉、あたしがすかしたと思っているだろ…?あたしはすかしてなどない。」
 
 
 
「…分かったよ、華音はすかしてないってことで良いよ。」
 
 
 
俺と華音がそんな会話をしている間に、既に試合は再開されていた。
 
 
 
 
結局、その後も俺達のチームは点を入れられないまま、試合は終わった。
 
 
 
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