Blue sky ~ 記憶 ~
「…で、どうですか華音。」
 
 
 
「ただの風邪よ。心配ないわ。」
 
 
 
俺はその言葉を聞いて、ふぅっと息を吐く。
 
 
「そうっスか。」
 
 
 
「…それにしても……よくこの熱で学校に来たわね。」
 
 
先生は華音の額に手をあてながら言った。
 
 
 
「ほんと……何考えてんだか…。」
 
 
俺は華音を見ながら言う。
 
 
「…今日はもう帰したほうが良さそうね。」
 
 
 
「そうっスか…。」
 
 
 
「ここまで運んでくれてありがとう。」
 
 
先生は微笑みながら言った。
 
 
「いえ、礼を言われるほどのことじゃないっスよ…。」
 
 
俺も軽く笑みを見せる。
 
 
「じゃあ、君はもう授業に戻って良いわよ。」
 
 
 
「…はい、分かりました。」
 
 
渋々、俺は椅子から立ち上がる。
 
 
「失礼しました。」
 
 
俺は礼をして保健室を後にした。
 
 
 
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