Blue sky ~ 記憶 ~
「まずは、教科書の八十二ページを開いてくれ」
 
 
‥って、俺まだ教科書ねぇし!
 
 
「先生ー、俺まだ教科書持ってないっス」
 
「‥お前が例の転校生か。教科書なら、隣の黒川にでも見せてもらえ」
 
「はーい。‥‥華音ー教科書見せてくれる?」
 
「‥‥‥」
 
 
華音は無言で教科書を、俺と華音の机の間に置く。
 
 
「ありがと」
 
「‥‥‥」
 
 
つくづく変わってる奴だな。
 
と言うよりも、性格が分からない。
 
 
でも目がつり上がっていて、目つきが凄く悪いし‥。
 
それを見る限りでは、性格は結構キツそうな気がするが。
 
 
俺は何気なく、華音の右手首に目をやった。
 
 
「‥‥‥?」
 
包‥帯?
 
 
華音の右手首には包帯が巻かさってあった。
 
 
 
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