Blue sky ~ 記憶 ~
「…で?何の用だ。」
 
 
 
…藤永悠真。
 
 
噂で聞いたことがある。
 
たしか、学年一のモテ男って言われてる奴だ。
 
 
 
スポーツも勉強も完璧、そしてなんと言っても、容姿が良い。
 
 
 
「今年の学校祭、黒川さんは誰かと回る約束したかな?」
 
 
 
…まさかこいつ……。
 
 
いや、まさかな…。
 
 
 
「別にしていない。」
 
 
 
「…じゃあ……その…」
 
 
 
藤永は言うか言わないか迷っているようだった。
 
 
 
「さっさと言え!」
 
 
華音が苛立った口調で言った。
 
 
「ごめんなさいっ!あのっ…」
 
 
藤永は何かを決意したように、息を飲んだ。
 
 
「もし良かったら、学校祭俺と一緒に回って下さい!」
 
 
 
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