Blue sky ~ 記憶 ~
「すみません…黒川さん居ますか?」
 
 
 
シーン…
 
 
あんなにもうるさかったクラスが、一瞬にして静まりかえった。
 
 
 
「…うそ、藤永君!」
 
 
教室のドアのところに立ち、華音を呼んだのは藤永だった。
 
 
「…あたしに何の用だ。」
 
 
華音は藤永を睨み付けながら言った。
 
 
「あの、俺のせいでこんなことになったから……謝りたくて…。」
 
 
 
「…まったくだ。本当に迷惑している。」
 
 
華音は遠慮することなく、はっきりと言った。
 
 
「だよね…ごめん……。」
 
 
 
「謝罪の言葉など要らない。また噂になるだけだ。」
 
 
 
「…でも、一言謝りたくて。」
 
 
藤永は申し訳なさそうに言った。
 
 
 
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