Blue sky ~ 記憶 ~
「一応言っておくけど、あたしはお前を好きでも嫌いでもない。」
 
 
 
「…そっか…でも、嫌いではないんだよね…!?」
 
 
藤永が嬉しそうに聞いた。
 
 
「つまり、どうでも良いということだ。」
 
 
 
「…そういうことか……。」
 
 
華音は、藤永の些細な期待を一瞬で砕いた。
 
 
「これ以上、お前と話すことは無い。」
 
 
 
華音は藤永を突き放すように言う。
 
 
 
「何か…色々ごめん。でも、これだけは言わせてくれるかな……?」
 
 
 
「何だ?」
 
 
 
「俺、絶対に諦めないから。たとえ黒川さんが振り向いてくれなくても…!」
 
 
そう言い残すと、藤永は走り去って行った。
 
 
 
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