いとしのくまこさん
「伊吹くん」


昼休みも終わりに近づいた頃、教材研究部と同じ階にある自販機の前のベンチに一人すわっていた。


窓の外をみつめながら、ぼんやりと缶コーヒーのふちを指でなぞっていた。


わたしの声に気づいて、あわてて口をつける。


わたしも缶コーヒーを買うと、伊吹くんの隣に腰を下ろした。
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