いとしのくまこさん
カウンターから奥にある、パーテーションで区切っただけの応接室に通してもらい、お茶を入れてくれた。
「それだけカオルコちゃん、根に持たれてるんじゃない?」
「そんなことないと思うけど」
「だってヒメってさあ」
伊吹くんがきょろきょろとわたしを見ているので、コホンとわたしが咳払いをした。
「まあ、いいけどね」
「あ、あれ……」
ジャケットのポケットをまさぐっている。伊吹くんは青ざめていた。
「それだけカオルコちゃん、根に持たれてるんじゃない?」
「そんなことないと思うけど」
「だってヒメってさあ」
伊吹くんがきょろきょろとわたしを見ているので、コホンとわたしが咳払いをした。
「まあ、いいけどね」
「あ、あれ……」
ジャケットのポケットをまさぐっている。伊吹くんは青ざめていた。