いとしのくまこさん
8
分室から一階に降りると、玄関前に営業車が止まっていた。
中をのぞくと伊吹くんが頭を下げている。
助手席のドアを開けると顔をあげた。
ただ表情はおだやかではない。
無言のまま、車を走らせた。
本社ビル手前の交差点で赤の信号機にひっかかる。
「大変言いにくいことなんですが」
「どうしたの」
伊吹くんはため息をひとつついて続けた。
中をのぞくと伊吹くんが頭を下げている。
助手席のドアを開けると顔をあげた。
ただ表情はおだやかではない。
無言のまま、車を走らせた。
本社ビル手前の交差点で赤の信号機にひっかかる。
「大変言いにくいことなんですが」
「どうしたの」
伊吹くんはため息をひとつついて続けた。