地のさがしもの
「…?」
しりもちをついたのに音がしないことに驚く神波。
「神波、うるさい。」
「茶哉…!?」
茶哉が人間に化けて、神波を後ろから抱き抱えてくれたのだ。
茶哉が睨むと、蛇はすぐに逃げていった。
茶哉は神波を抱き抱えたまま、神波の口を手で塞いだ。
「見つかりそうだったから。」
茶哉は周りを見渡しながら呟いた。
茶哉はときどきこうやって人間に化ける。
本人に負担がかかるようなのでそれほどの頻度ではないが。
そして、茶哉が人間に化けることを知っているのは神波だけだ。