地のさがしもの
そこで神波は、自分がどれだけ頑張っても完璧にはこなせないものは何かと考えた。
完璧にこなせなれば、期待されることもない。
そうして考えついたのは"探検"であった。
自然は毎日とどまることなく変化し続ける。極めようにも極めようがない。
それに、大事に大事に育てられてきた神波は外の出たことがほとんどなく、自然というものにすごく興味を持っていたのである。
抜け出すようになって少しばかり自然に触れられるようになっても、自然というのはまだまだわからないことばかり。
そんな新鮮な気持ちを味わえたことに、たとえ説教されたとしても、神波は公開していなかった。