地のさがしもの
「じゃ、茶哉。私を狐に化かしてちょうだい!」
神波はひたすらに笑顔でそう言った。
「またそれかよ。俺のちからはそんなののためにあるんじゃないぞ。」
とは言いながらも、神波を狐に化かす茶哉。
サボるのを止める気はないようだ。
「ありがとっ!!んじゃ、茶哉も一緒に遊びに行こう!!」
「おう!」
神波と茶哉はいつもこうして二人で屋敷を抜け出している。
神波はいわゆるお嬢様で、毎日色んな先生訪問してもらっているのだ。
それが嫌で、でもやっている両親には口出しできない。
だからこうやって、二人で抜け出しているのだった。
二人はいつもの場所へと向かった。