どうやら、あたしのスマホが擬人化したらしい。

「なんで?って…。あはっ!理由言ったのに…馬鹿ね」

だが、俺にはその無表情さえ泣いて見えた。

いつも高飛車に振る舞っている主。

本当は誰より弱い癖して。



俺なら主の本性知ってるから、全部受け止めてあげられるのに。



…俺は人間じゃないからなぁ。

なんて。

俺は主のスマホ。

つい半年前程に契約して、それからはずっと一つ屋根の下で二人で同棲している。



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