魅せられて
カウンター席に座る
常連客から
気軽に「響子さん」と
呼ばれる事が
嬉しかったの
女性だからと
曖昧に相手されるより
女性として
輝いてみたかったから
結構 お洒落には
気を遣ったわ
誰からも絶賛される
美貌ではないけれど
私なりに鍛え上げたボディには
自信があった
女の色気が妖艶だと
不潔に感じた頃が
懐かしいわ
歳相応
滲み出る色気は
女としての自覚が
芽生え始めたからかしら
私の中に
眠っていた
女の美意識なのかも
知れないわね