君のお隣
夜空
放課後になり颯ちゃんは朝の女の子と帰っていった。
私はそれを目の片隅で見ながら帰りの支度をした。
本当は颯ちゃんが誰かといる所なんて見たくないけど、気になっちゃって無意識に目の片隅で確認している。
「馬鹿だな、あたし」
「ほんと馬鹿だね」
横に誰かがやってきてそう言った。
「なんだ加奈か」
親友の加奈だ。
「なんだとは何よー!‥‥ってまぁいいや。それより、また女の子と帰ってたね‥」
加奈は私の恋をずっと応援してくれている。
「うん‥まぁ毎日のことだけどねっ」
「そうだよね‥よし!じゃあ今日はケーキ食べ行こう!」
「えー?今からー?」
「うん!今から!ほら行くよー」
加奈はそう言いながら先に教室をでた。
加奈ありがとう
きっと気をつかってくれたんだよね
「ほらぁ~!早くしないと置いてくよ!」
教室のドアからちょこっと顔を出してる加奈が言う。
「今いく!!」
冷たい言い方するけど、あれが加奈の愛情表現だよねっ
私は少し微笑みながら急いで加奈の元へ走った。