†危険な女†
「当たり前だ。なんでだよ」
俺がそう言うと、樹里はポーッとした目を俺に向けた。
「だってー。あたしなんて、別に可愛くもないし、スタイルだって良くないし。なんで廉、あたしなんかと付き合ってるんだろうって不思議になるくらいだしー」
「………」
何言ってるんだ…?
「廉だって、美人でスタイルの良い女の人とシたいって思うでしょ…?」
「俺は思わねぇな。世間一般の野郎共はどうだか知らねぇが、俺は好きな女一人いればいい。お前以外いらねぇ」
俺は本気で樹里を愛してるんだ。
決して軽い気持ちではない。
「れ、ん……う~~……」
「じ、樹里!?」
いきなり泣き出した樹里。
俺は驚いて、彼女の両肩を掴んだ。