理想の恋愛
 麗なんて半泣きになりながら授業を受けていたからな。

 そう、この授業こそが今朝言っていたマッキーの狂った部分なのである。

 普段は、別段変なところもなく真面目なマッキーだが授業になるとまるで人が変わったみたいにスイッチが入ってしまう。

 そして、マッキーの授業のもう一つの特徴が…


「おい、実、和磨のやつあの席なのにまたあれ読んでるぞ」


 秀にそういわれて先生の目の前の席にいる和磨に目を向ける。


「よっぽど死にたいのだろう」

「あいつ一人の犠牲で済むといいがな…」

「うむ、確かに二次被害の可能性は否めないな…」


 そうこう言ってるうちに、マッキーがR18の本を読んでいる和磨に気が付く。


―執行猶予なしの実刑判決だな…弁明の余地もなしだろう―
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