理想の恋愛
 秀のボヤキに俺は諦めたように返事を返しながらいつも通り窓から外の景色を眺めてる。


―気づけば、もう五月か…二年になってからもぅ、一か月もたつんだな―


 そんな物思いにふけっていると…


―…ん?―


 玄関から見慣れない制服を着た生徒が一人出てきて、そのまま校門から出ていくのが見えたのだ。


―うちの制服じゃないよな?見たことのない制服だったけど…誰だったんだろう?髪の長さとスカートをはいてたことから女子生徒であることは間違いなかったようだけど…それに、今の後ろ姿どこかで…―


 必死に思い出そうと考えていると…


 キーンコーンカーンコーン!


「はい、それでは今日はここまでにします!次回の授業までに第二段落の予習を行っておくように!」


 どうやら、考え事をしている間に授業が終わったらしい。
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