雨の図書館で【TABOO】
その人は本を受け取ったまま動かない。

じっと私の顔を見つめている。


「今日は雨で他に誰も来てないんだね」


「はい‥」


急に雨の音が激しく耳に飛び込んでくるように感じた。


その人は私の腰に本を持ったまま手を廻して両腕で私を囲い込んだ。
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