ジュンアイ
お昼

携帯が着信を告げ愛琉は急いで出た。

相手は翼。

待たせると機嫌が悪くなる。

「も、もしもし」

「今すぐ駅に私服で」

「え!?」

愛琉が聞き返す前に電話が切れた。

「急がなきゃ」

担任に体調が悪いと伝え早退し駅へ急いだ。


40分後、愛琉は息を切らしながら翼を探して駅構内を走っていた。

「トロい!」

後ろから怒鳴られ愛琉はビックリした。

勢いよく振り返ると翼と翼の知り合いが立っていた。

「新上さん…カバン」

手に持っていたカバンを差し出すが、翼は受け取らなかった。

「愛琉持ってて。行くよ」

翼は身を翻し歩きだした。

その数歩後ろを愛琉は歩いた。
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