高校生ー揺れる関係ー
そして、教室出て、あっちこっちに連れて行かれたり、階段を下ったりして、やっと栄一が私の腕を離した。

「痛ーいなぁ!」
と、私は解放された腕を撫でながら、言った。
しかも、掴まれたとこは赤くなってる。
栄一は謝ることもしないで、真剣な顔でこっちを見た。

多分、ここが目的地だったんだろう。
けど、あり得ないだろ…。
なんでよりによって・・男子便なの!!?
まぁ、おそらく誰も使ってないトイレだったのが、良かった…。
てか、あえてここにしたのか。

私は、それに気づくなり、出て行こうとしたら、また腕を掴まれた。
「行くな・・大丈夫だ。
ここは、誰も来ねぇから。」
と、引き止めて。
「それとこれは別!
私、女なんだから別の場所にしてよ!」

「頼む・・・ここで勘弁して。
ここくらいしかないから。」

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