高校生ー揺れる関係ー
「あぁーそれはないない。
てか、なんで栄一となんかと買い物行かなきゃならないの。
行くなら、たぁやとか佳菜とか愛海たちと行きますんで。」

「なら、いいや。」

「なんちゅう心配してんだが。
どこ行こうかなぁー。」

「まぁ、せいぜいつまらないとこはなしな。」

「言われなくたって分かってますよーだ。
てか、そろそろ帰ろうかな。

親がそろそろうるさくなるんで。」

「そうか・・・
じゃあ、送るよ。」

「じゃあ、お言葉に甘えて。
あ?!最後に!!」
と、私はある事を聞きそびれそうになって、慌てて栄一の前に立った。
栄一は、私の急な行動に驚いた様子で目を見開いた。

「栄一は、私のこと好き?」
と。

(何聞いてんだと・・・私。)
と、言った後に冷静になった。
けど、時遅しでもう口に出てしまった。
私はあわてて
「先の話は・・・なしー!」
と、栄一の口を自分の手を押さえた。

けど、栄一は私の手つかんで自分の腹の前に持って来て真面目な顔で考え込んで。
「うーん・・・好きだよ。」
と、真剣な眼差しで言ってきた。

「へ?」
と、私は気が抜けた声で聞き返してしまった。

「だから、好きだよ?
親友として。」

「あ・・なら、いいや。
さぁ、送ってよ。
栄一の親友をさ。」

「もちろん。」

「ありがとね。」

【ズキズキ】
私は自分から聞きながら、その答えに心を痛めてた。
栄一の「親友として好き」に。
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