LOVE*TRAIN




ね、寝ぼけてたみたいって…
なんで寝ぼけてて腕引っ張るのっ!!



頭の中は大パニック。
それより私、いつまで彼に倒れかかってるの!!




慌てて起き上がり、私は立ち上がった。
そして鞄を拾い上げると同時に、電車が止まる。



「ひゃっ」


グラリと体が揺れ、バランスを崩した私は思わず倒れそうになる。

しかし彼が立ち上がり、ガッチリと受け止めてくれた。




「大丈夫か?」


ち、近い!!

顔を覗き込んできた彼と私の距離は本当に近かった。近すぎた。




思わずバンッと胸を押して突き放し、ごめんなさいと言うと、走って電車から逃げたしたのだった。





< 11 / 17 >

この作品をシェア

pagetop