LOVE*TRAIN
ね、寝ぼけてたみたいって…
なんで寝ぼけてて腕引っ張るのっ!!
頭の中は大パニック。
それより私、いつまで彼に倒れかかってるの!!
慌てて起き上がり、私は立ち上がった。
そして鞄を拾い上げると同時に、電車が止まる。
「ひゃっ」
グラリと体が揺れ、バランスを崩した私は思わず倒れそうになる。
しかし彼が立ち上がり、ガッチリと受け止めてくれた。
「大丈夫か?」
ち、近い!!
顔を覗き込んできた彼と私の距離は本当に近かった。近すぎた。
思わずバンッと胸を押して突き放し、ごめんなさいと言うと、走って電車から逃げたしたのだった。