BABY BABY
第一章
問題
「岡崎先生」
僕を呼び止める、低くて太い声。
学年主任の岩元だ。
「なんでしょうか」
「今日、この後暇かね?」
嫌な予感しかしなかった。
この男は、面倒なことは全て人に任せるような奴だから、だいたい何が言いたいのかわかる。
しかし特に予定もない。
「ええ、まあ」
「そうか!丁度良かった。君に頼みたいことがあってね」
――――予感的中。