BABY BABY


凛はまるで用意されていたような話をすらすらと話していった。
泣いてはいるものの、どこか開き直ったような顔をしている。

凛の話によると、入学式のときに、ある女子とメアドを交換したらしい。最初は普通にメールをしていたらしいが、だんだんと内容がきつくなっていったそうだ。

「きついって、どんな?」

メールで人を不登校にさせるのだ。相当な文章力だろう。

「えと…死ねとか…」

凛は急に言葉を詰まらせた。あまり聞くようなもんじゃないか。

「じゃあ、名前は見ないから、メールを見せてもらえる?」
「…すいません、消してしまいました」
「そうか…」

そりゃ、消すか。とっておいても思い出してしまうだろうし。
それにしても、よくもまあ会ったばかりの女の子に死ねだの悪口のメールを送れるものだ。いったい誰だろう。

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