BABY BABY
第二章
7限目
7限目のチャイムが鳴る。
とうとう来てしまった、ロングホームルームの時間だ。
まず何から話せばいい?
城島の名前を出せば、「ちくった」などといじめが拡大する恐れもある。
メアドを交換したのは女子だと言っていたから、女子だけ集めようか。いや、それも良くない。一人一人、話を聞くべきか。
足が重い。
職員室から出たくない。
そう考えていると、急に職員室の電話が鳴った。
岩元が受話器を手にした。
「もしもし」
岩元は少し驚いたような顔をして、「ええ」「はい」と答えている。
そろそろ教室に…と思ったとき、岩元に手招きされた。
「城島」
と小声で言い、受話器を渡した。