BABY BABY
面会
警察署、面会室───
言われるがままに橋田に付いてきたものの…僕と話がしたいっていうのはいったい誰だろう?
などと言ってみた。
本当はわかってる…いや、そいつしか有り得ないだろう。
城島医師──凛の父親。
やはり捕まったのだろう。逃げ出す様子も無かったし。
話がしたいと言っても、なんで僕に?どういうつもりだろうか。僕になにを話すつもりなんだ?
「岡崎先生」
「あ、はい」
「こちらです。少しくらいので、お気をつけて」
ぼんやりとした明かりの中に、ドアがある。
そこの先に、いるんだろう。
橋田がドアを開ける。
小さな部屋だ。薄い窓ガラスの向こう側には──案の定、城島医師が座っていた。
思わず掴み掛かりそうになったが、ガラス越しだし、何より橋田を含むガタイのいい警察官が5、6人はいる。無理な話だ。