シークレット·レイニー·ディ~隣人と~【TABOO】
南さんはすぐにお風呂を入れてくれた。

「とりあえず、これ、着て。洗濯機の中に入れといて、洗うから」

言われたまま、着た服は洗剤の良い匂いがする。

「はい、ココア。あったまるよ」
「ありがとうございます」

ゆっくりと飲むと身体が少しあったまっていく。

「何かあったの?」
「え?」
「傘もささずにあんな所にいるなんて、普通おかしいでしょ?」
「…あの辺でぶらぶらしてたら、彼氏がいて。しかも…別の女が一緒で」
「浮気現場を目撃したんだ」
「そうです。すみません、こんな話」
「ううん。少しは楽になったんじゃない?お風呂、どうぞ。このままで風邪ひかれたら俺の立場がなくなるからさ」
「立場って。でも、お借りします」

湯船に浸かって温まってると、何だか律に仕返しをしたくなる。
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