ライトグリーン・スカイ
「………」

黙ったままの尋。そりゃそうだ。誰であっても嫌いと言われれば、少なからずショックを受ける。

謝った方が良いのかと思いながらも、事実だから謝らないままで良いかとも思う。

「あ、あのね」

「おい」

考えが纏まらないまま尋に何か言葉を掛けようとした時、

お母さんと話していた栄兄ちゃんが突然現れた。

「何2人の世界に浸っているんだよ?」

「兄さんだって2人の世界に浸っていたじゃない?」

「ばっ…それとこれは違う!」

「どう違うの?」

この2人の会話を聞いていると、思わず吹き出しそうになってしまう。

冷静な尋に、必死になって反論する栄兄ちゃん。どっちが兄でどっちが弟なんだか…

「なーに笑ってるんだ?木葉」
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