ライトグリーン・スカイ
火の粉が私にまで飛んで来た。素直に今の気持ちを伝えたら、

「俺が兄だバカヤロー!!」

怒声が響いた。何て子供っぽい。本当に1つ上だと言うのが信じられない。

叫んだからなのか、栄兄ちゃんは清々しい表情だった。

こんなやり取りは本当に久々だったから、失礼と思いながらも楽しんでいた。



時と言うものは早いもの。気付けば2人が帰る時間になっていた。

「また何時でも来てちょうだいね?」

「うん」

「次こそはあの野郎に…」

栄兄ちゃんは一体お兄ちゃんに何か恨みでもあるのかと、疑ってしまう。

「木葉、途中まで送ってあげなさい」

「え!?2人とも男なんだから大丈夫でしょう?」

「ダメ。良いから送ってあげなさい」

有無を言わさぬ声色。渋々途中まで送る事になった。本当に大丈夫だと思うけどなあ…
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