ライトグリーン・スカイ
お母さんは嘘を言っているんだ。だって尋は「すごいね」って言ってくれたから。

尋に聞けば全部分かる。そう思って聞いてみた。

「ひろくん、わたしのてがみはうみでひろったよね?」

「……ううん。ちがうよ。ごめんね、こーちゃん」

お母さんと同じように謝ってきた。お母さんも尋も私を騙していたのだ。

ショックでショックで、大泣きをした。2人を信じる事が出来なくなっていた。

なのにお母さんに至っては、何故かまた元通り信じる事が出来ていて。

結果尋だけを嘘吐きだと思うようになっていった。



「ああ、そんな事もあったっけ。でもどうして僕だけを」

「知らない。でも尋は嘘吐きだって今でも思ってる。他にも前科はあるしね」

“どういうの?”と聞かれ、私はほんの一例を挙げた。

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