ライトグリーン・スカイ
「どうして何も反論しなかったの?」

家から数十メートル離れた所で私は2人に怒りをぶつけた。

私(女)にエスコートされる男2人。妙な感覚に襲われる。

「別に。ちゃんと帰れるか心配だったんだろ?久々だし」

「僕はどっちでも良かったから特には…」

私の怒りとは正反対に不満も何もないと言った様子で、それが逆に私の怒りを増長させる。

だけどそれをぶつける前に栄兄ちゃんが、

「怒ると皺増えるし老けるぞ」

と。余計なお世話だ。それに同意するかのように尋は苦笑混じりでこう言った。

「ははっ…でも怒ると身体に悪いよ?」

この兄弟はやっぱり兄弟だ。似ていないようで、変な所で妙に似過ぎている。

何を言っても無駄なのかな…?何だか悔しい気持ちになってしまう。
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