ライトグリーン・スカイ
「その代わりだと言ったらおかしいかもしれなけど、もう帰らせてくれ」

まだ日はやや高いというのに、突然帰り出したがる栄兄ちゃん。

何でそんな事を言うのだろう?見当がつかない。

「僕も帰りたいかな、なんて」

同じように尋も言う。もしかして用事があったとかなの?

それならそうと早くに言ってくれたら良いのに。

「用事か何かだったなら、早く言ってくれれば……」

私が思っていた事を代りに言ってくれたかのように、凛ちゃんが言う。

すると栄兄ちゃんは、こう言った。

「用事ってか、今日は花火大会だから。少し体力温存しないと」

そうだった、思い出した。今日は町内の花火大会の日だ。忘れているなんて。

「あ、それならあたしもたまに行くよ。隣町だしね。そっか今日なんだ…」
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