ライトグリーン・スカイ
そして始まる宴会。それぞれのグラスで乾杯をする。

未成年者である私と尋は勿論、お酒の弱いお兄ちゃんは麦茶で。

宴会の為に作られた料理は最初に見た時には多いと感じたのに、

今見てみるとそれでもまだ少ないように感じてしまう。

きっと買い出しに行かされる気がする。私ではなくお兄ちゃんが。何だか暇そうだから。

まだ一言も会話をしない私と尋。

このまま時間が過ぎてくれる事が1番良い事…とも限らない。

私は私でやるべき事をしないといけないから。

でもやるべき事を実行するタイミングが見付からない。そんな時、1通のメール。

差出人は凛ちゃんで、もう会場に着いたと言う知らせ。最後には“ファイト”の一文付き。

励ましてくれているのは嬉しいのに、それが余計にプレッシャーにもなる。

頑張りたいけれど、その1歩が踏み出す勇気がないって言うのと同じ。

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