ライトグリーン・スカイ
ジャングルジムから降りて辺りを見回す。お兄ちゃんがいない。

きっと一足先に帰ってしまったのだろう。私達が話し込んでいたから。

私達も家へと戻る。それまでの道程で、私も尋も黙ったままだった。

家に帰ったら帰ったで信じられない光景を目の当たりにした。

お父さんと伯父さんが酔っ払ったのか2人共寝こけていたのだ。

お母さんと伯母さんは私達と目が合うと、苦笑いを浮かべる。

幸か不幸か、外へ抜け出していた事を咎められる事は免れたようだ。

「起こしても中々起きないの。悪いけど尋、今日は泊まらせてもらう事にしたわ」

呆れながら伯母さんが一言。……え?1つ屋根の下で一夜を共にしろと?

言われた尋本人よりも私の方が驚く始末。尋も戸惑っているだろうな。

「別に構わないけど…兄さんは良いの?」
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