ライトグリーン・スカイ
「木葉」

突然呼ばれたかと思えばいきなり抱き締めて来る尋。

さっきみたいに誰かがいたらどうしてくれると言うの!?

「尋、離して。誰かが見ているって…」

「構わないよ」

私は全然構わなくない!恥ずかしいものは恥ずかしいっての。

……微かだけど震えている?心臓の音も少し早い。強がっているからこうなるんだよ。

少しでもさらけ出してくれたから、ちょっとは我慢してあげるか。

「そろそろ良いかな?」

本当に僅かな時間。尋は幾分か落ち着いたのか、私を解放してくれた。

まだ何か話す事があるらしく、続きは私の部屋でじっくりと。

家に帰ると伯父さんと伯母さんがいなくなっていた。

どうやら先に帰った様子。早いな。でも栄兄ちゃんはまだお兄ちゃんの所にいるらしい。
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