ライトグリーン・スカイ
「そんな訳ないでしょ!?」

「あれ?違うんだ?何か好きそうに見えたから、てっきり」

あはは、と笑う凛ちゃん。私からすれば笑い事なんかじゃないと言うのに。

「それにしても、気になるなあ…桜の君とお兄さん。会わせてよ」

会いたいだなんて言うんじゃないかと思ってはいた。

まさか本当にそう言われるとは。

「麦茶おかわり欲しい?」

「……?あ、うん。お願いしようかな」

後から何か言われるのを覚悟で私は精一杯の抵抗をした。

偶然にも凛ちゃんのグラスには、何も入っていなかった。

また言われたら今度は逃げられない。どうやって諦めてもらおう。

麦茶を淹れてから戻るたった数十秒から1、2分の間にそれを考えるのは、今の私には至難だった。

正直、凛ちゃんがまた“会ってみたい”発言をしないとは思えない。

だからまた言われない事だけは期待しなかった。
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