ライトグリーン・スカイ
「遅いよ!もう…」

待ちくたびれた様子で、不満そうな表情の凛ちゃん。

そんなに待たせてしまったのだろうか?またグラスが空になっている。

「本当にごめん。突然いと…」

そこまで言葉を紡いではっとした。危ない危ない。

不思議そうな顔をしている凛ちゃん。どうか気付かないで欲しい。

無言状態が続き、変な空気が漂う。こう言う時どうすれば良いかな?

すると凛ちゃんは満面の笑みを浮かべる。

それは天使と言うよりも、何処か黒い…小悪魔のような爽やかな笑顔。

「本当にこんな出来事ってあるのね。木葉」

次の瞬間には凛ちゃんは立ち上がり、部屋を飛び出そうとしていた。

「何処行くの!?」

「トイレに決まっているでしょ?」

嘘だ。あの笑みは絶対に尋達がいる事に気付いた笑みだ。
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