ライトグリーン・スカイ
階段で絶対に捕まらない小さな鬼ごっこを繰り広げれば、辿り着いた先には男2人。

まるで見てはいけないものを見てしまったの様。

「初めまして。木葉の友達の萩岡凛子(はぎおか・りんこ)と言います」

誰にも頼まれた訳でもなく、勝手に自己紹介をする凛ちゃん。

「は、初めまして。水城(みずき)尋です」

真っ先に反応を示したのは尋。条件反射なんだろうなあ…

「水城栄。こいつの兄だ」

少しぶっきらぼうに栄兄ちゃんも後に続く。これも条件反射?

凛ちゃんはにこにこと笑って聞いていた。さっき見せた笑みとは正反対。天使のような笑みだ。

「で、何の用?」

真っ先に聞いたのは栄兄ちゃん。初対面なのに殆ど気を遣っていない。

「さっきまで2人の事を話していたので、どんな人かと気になって」
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