ライトグリーン・スカイ
3人を送り出したところで、急に静かになる。

誰もいなくなった教室のように、妙な寂しさが込み上げて来た。

いたらいたで少し面倒だったのに。変な気分だ。

明日以降、凛ちゃんはまたメールで騒ぐだろう。

下手をすれば今日の夜かもしれない。あれから尋達とこうしたんだ、とかの。

玄関の隅に置かれた2つのグラス。片方は空で片方が少しだけ残っていた。

どっちがどっちを飲んだかがすぐに分かってしまい、吹き出しそうに。

それを流し台に置き、更に部屋にある2つのグラスも流し台へ。

それらを洗ってから、夏休みの宿題に取り掛かる。まだ長いとは言え、溜めたくはない。

多分隣の家だろう。風鈴の涼しげな音が流れて来る。

分からない所が出て来て、近くにある辞書を手に取った。

学校ではなく、家で使う用だからか久々に触る気がした。
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