ライトグリーン・スカイ
「あ、木葉(このは)」

ずっと木を眺めていると、聞き慣れた懐かしい声。声のする方を見ると、そこには…

「………あ」

「反応薄いなー…久々なのにそれはないんじゃない?」

あまりにも突然過ぎて一瞬誰だか分からなかった。

今さっきまでどうしているかと考えていた人物、尋だったのだ。

その背後には“俺もいるからな”と、栄兄ちゃんの姿も。

「いつの間に?」

「あれ?叔父さんや叔母さんから聞いていないの?」

私は首を縦に振る。尋は何時も浮かべる笑顔で説明をしようとしたけれど、

「一昨日帰って来た。これからはずっと日本にいるから」

答えたのは栄兄ちゃん。伯父さんの仕事、終わったって事?聞いてみると、肯定する返事。

「またよろしくね?」

尋に差し出された手。握手のつもりだろうけど、私は拒んだ。
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