ライトグリーン・スカイ
嘘のような
1週間と数日が過ぎ、気付けば8月に突入し、何日か過ぎていた。

空は相変わらず真っ青で、蝉の五月蠅さは激しさを増していた。

「え?それってどういう…」

「言葉のまま。どうせ暇でしょう?」

いきなり凛ちゃんから電話があったかと思えば、水族館へのお誘い。

水族館へ行くのは構わない。問題なのはメンバー。

どうしてあの兄弟を連れて来る訳なのだろう?栄兄ちゃんはともかく、尋まで?

「さっき行くって言ったから、今からキャンセルは厳禁。分かった?」

凛ちゃんの言葉には威圧感やら重みやらを感じる。

もう逃げるなんて選択肢なんてない。

「仕方ないな…」

「じゃ、来週の火曜日にね。そうそう交通手段だけど…」

「…“お金がかかるから想太さんの運転で?”」

「ご名答」

「分かった…聞いてみる」

そこで電話を終えた。ああ、気が重い。
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